NEWS | ソーシャル / ビジネス
2022.04.12 10:55
チョコレートやココアの原料となるカカオ豆は、カカオの果実の中心にある種子のことである。この種子の周りにはパルプと呼ばれる果肉があり、これは使われずに捨てられてしまうそうだ。
アフリカ・ガーナでは、こうした廃棄物を減らし、なおかつ小規模なカカオ農家に収入源をもたらそうと、地元の熱帯雨林で収穫されたカカオパルプから抽出したジュース作りが行われているという。このプロジェクトを手がけるのは、2017年に設立された「Koa」という会社である。
同社にとって重要なのは、ジュースの品質だけでなく、農家にきちっとした支払いができていることである。これまで何十年にもわたり、サプライチェーンは乱れ、これによりカカオ農家の貧困が解消されることはなかった。そこで、Koaは、農家に収入が確実に届くように、お金の流れの透明性を高めているそうだ。
そのために欠かせないのが、仲介業者を入れずにカカオ農家と直接取引できるシステムである。Koaではブロックチェーンを使い、通信業者を介してモバイルマネーが農家に支払われる仕組みを採用している。支払いはリアルタイムで追跡可能で、金額が改ざんされることもない。
また、農家に支払われるのはデジタル通貨ではなく、実際のお金だそうで、一般的な認証事業よりも多くの収入を受け取ることができるとしている。