nendoが渦巻き状の「サッシ」で仕上げた
積水ハウスの「SUMUFUMU TERRACE」

▲Photographer:Takumi Ota

積水ハウスは、「家族みんなが住むコトに『フムフム』納得しながら家づくりをしてほしい」という想いから、住まいづくりの疑問を相談できるテラスのような施設「SUMUFUMU TERRACE」を展開している。このコミュニケーションラウンジのデザインを、佐藤オオキが率いるデザインオフィス nendoが手がけた。

住宅メーカーは、昨今のオンライン情報の充実により、従来のような住宅展示場やモデルルームを見学するハード重視の接客スタイルから、「どんな暮らし方をしたいか」「住宅を建てた後のメンテナンス」「家族構成の変化への対応」といったソフトを重視したコミュニケーションが求められているという。

▲Photographer:Takumi Ota

▲Photographer:Takumi Ota

▲Photographer:Takumi Ota

▲Photographer:Takumi Ota

そこで、素材サンプルや模型の展示といったショールーム的な要素は最小限にとどめ、カフェやギャラリー、ラウンジコーナーといったコミュニケーションスペースを拡充。さらに、オープンな設計アトリエ機能も備えることで、設計士をより身近に感じられるようにしたそうだ。

▲Photographer:Takumi Ota

▲Photographer:Takumi Ota

▲Photographer:Takumi Ota

また、住宅にも用いられる「サッシ」を使ったデザインを採用。まず、渦巻き状に200個を並べ、その隙間に植栽を配置することで、すべてが繋がったひとつの空間のようでありながら緩やかに分節。さらに、サッシにはレールが内蔵されており、自由に棚やハンガー、フック、モニターなどが取り付けられる。

そのほか、サッシの視覚的な効果を強調するために、濃度が僅かに異なる2色の床材を用意し、交互に貼り分けたり、貼る方向も切り替えたりしている。天井のルーバーも床と同じ幅のものを使用し、同じルールで取り付けている。

▲Photographer:Takumi Ota

▲Photographer:Takumi Ota

▲Photographer:Takumi Ota

▲Photographer:Takumi Ota

サッシで緩やかに仕切ることによって、さまざまなコンテンツに対応できる「可変性」と、クローズドな空間が与える不安感を払拭する「開放性」が実現。「この場所はこう使わなくてはいけない」という風に行為が規定されない自由さと、多様性が生まれる空間となった。End

▲Photographer:Takumi Ota

▲Photographer:Takumi Ota

▲Photographer:Takumi Ota

▲Photographer:Takumi Ota

▲Photographer:Takumi Ota

▲Photographer:Takumi Ota

▲Photographer:Takumi Ota