人と環境にやさしい資材である木材は、地球温暖化防止には欠かせないものとなっている。私たちの住む街や日々の生活に木材・木製品をたくさん使うことで、環境にやさしい「木のまちづくり」が実現できる。

そこで、これまで木材利用があまり行われてこなかった施設等の外構部の木質化を進めているのが「「外構部の木質化対策支援事業」である。同事業は、木製外構の認知度の向上や木製外構に関連する知識の普及、さらには情報の収集等の取り組みを支援し、木材の新たな需要を創出することを目指している。

全国の木材業・木材加工業や木材販売業者が組織する協同組合およびその連合会を会員とする全国木材協同組合連合会と、木材の利用技術を開発・普及し、関連する産業の活性化を目的として活動する公益財団法人 日本住宅・木材技術センターは、令和2年度補正予算林野庁補助事業「外構部の木質化対策支援事業」のうち、企画提案型実証事業を完了した。

事業の一環として、両団体は、木製外構施設を整備することで、外構部における木材の新たな利用方法の企画や性能の確認、利用者や社会に及ぼす効果等の把握といった、先進的な取り組みの効果を実証する事業を推進。

企画提案型実証事業として、2021年6月1日～7月12日の募集期間に16件の応募があり、審査委員会による審査を経て13件の提案を採択、その支援を行った。その中の6事例の紹介記事は、「木のある暮らし・木の街づくり」を提案するWEBマガジン「Love Kinohei（ラブキノヘイ）」内にて公開している。さらに、各事例は360°パノラマ映像でも楽しむことができる。

▲過酷な環境下での外構木質化促進する実証事業

▲福山駅前歩道空間木質化プロジェクト

▲地域産木材を使用した大型木製遊具の実証事業

▲防腐処理した飫肥杉を使い劣化対策を考慮した設計で設置した木製遊具の耐久性及び杉材が与える遊ぶ子供への感触の検証

▲屋外用DLT(Dowel Laminated Timber)と、屋外用DLTを用いた外構部材の開発

▲今治港サイクルスペース市民提案リニューアルプロジェクト