美味しくみせるデザイン
「ラーメンどんぶり」を展示する「The Art of the Ramen Bowl」

▲Ramen Bowl designed by Taku Satoh © Hiroshi Tsujitani (Nacasa & Partners Inc.)

米ロサンゼルスのジャパン・ハウス ロサンゼルスでは、ラーメンどんぶりのデザインを紹介する展覧会「The Art of the Ramen Bowl」が、2022年3月18日(金)から7月5日(火)まで開催される。

同展には30名の世界的なアーティストが参加し、磁器製のラーメンどんぶりとれんげに想像力豊かなデザインを施すという。さらに、食品サンプルメーカーの岩崎模型製造が手がける、インスタ映えしそうな巨大なラーメンどんぶりも登場、麵料理や美濃の陶器も合わせて紹介するそうだ。

参加するのは皆川明天明屋尚田名網敬一、束芋、横尾忠則佐藤卓ら。日本のアーティストによるユニークなアプローチで装飾するとともに、日常で使われる陶器にデザインを施すことで、実用的な器にもアートワークにもなることを示すだろう。

▲Ramen Bowl designed by Tadanori Yokoo © Hiroshi Tsujitani (Nacasa & Partners Inc.)

たとえば田名網敬一の作品は、クモがラーメンの器に落ちて熱いスープの中でおぼれた、という大学時代の衝撃的な体験をイメージしたもの。以来、田名網はラーメンが食べられなくなったそうで、その体験が生き生きとしたスカルスパイダーを通して力強く表現されている。

また、束芋のラーメン鉢は男女を描いたデザイン。鉢に満たされたラーメンがだんだん少なくなっていくと、ふたりの姿が次第に現れ、両者の関係性が段階的に示唆されるのだ。

▲Ramen Bowl designed by Tabaimo, © Hiroshi Tsujitani (Nacasa & Partners Inc.)

▲Ramen Bowl designed by Hisashi Tenmyoya, © Hiroshi Tsujitani (Nacasa & Partners Inc.)

▲Ramen Bowl designed by Akira Minagawa, © Hiroshi Tsujitani (Nacasa & Partners Inc.)

そのほか、ジャパン・ハウス ロサンゼルスのレストランスペースではラーメン・ポップアップを開催。上映会やウェビナーなどのプログラムも行われる。ウェビナーとしては、「Delicious Design: Conversation with The Art of the Ramen Bowl Exhibition Curators」 が2022年3月22日(火)に、「The Ceramics of Mino: 500 years of Beauty and Innovation」が4月5日(火)に開催される予定だ。End

▲2014年に松屋銀座デザインギャラリー1953で開催された「美濃のラーメンどんぶり展」の模様

展覧会「The Art of the Ramen Bowl」

会期
2022年3月18日(金)~7月5日(火) 11:00~18:00
※3月27日(日)は休館
会場
ジャパン・ハウス ロサンゼルス
詳細
https://www.japanhousela.com/exhibitions/the-art-of-the-ramen-bowl/