ウイルスの世界が楽しく学べる
京大発の「ウイルスおりがみ」

京都大学の牧野晶子 ウイルス・再生医科学研究所助教らのグループは、ウイルスのおもしろい世界を楽しく学べる科学教材「ウイルスおりがみ」を発表した。希望者に抽選で無償配布されるそうで、申込受付期間は2022年3月20日23時59分まで。

ウイルスおりがみは、おりがみを折ることでウイルスの面白さを知ってもらうための科学コミュニケーションツール。デザイン・ユニットのCOCHAESHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS、アート・プランナーの三宅文子キタダデザインらが開発に参加した。

▲写真:田中槙太朗

案内役の指人形ウイちゃんとルースくん、2種類のウイルスに変形するめんこ型おりがみ、立体バクテリオファージ、ウイルスを内包するマダニ、ウイルスちよがみがセットになっていて、ウイルスの基本や構造の面白さ、役に立つウイルス、生き物の中にいる多様なウイルスについて学ぶことができる。

たとえば、ウイちゃんとルースくんは擬人化されたウイルスで、ウイルスを構成するタンパク質と核酸のモチーフがちりばめられている。ウイルスちよがみを使って好きなかたちを自由に折り、さまざまなウイルスの幾何学模様的な美しさを見ることもできる。


また、学習シールシートを使って生態系にいるウイルスについて知ることもできる。付属の冊子には、ウイルス研究者らによる解説、SNSと連動した空想ウイルス創作シートが掲載されている。

牧野助教は、「デザイン・ユニット COCHAE のデザインは、ウイルスや生き物をポップに表現しています。おりがみと研究者らによる解説記事とあわせて、ウイルスの面白さ、そして地球上には病気を起こすウイルスばかりではなく、たくさんのウイルスが存在するのだということを、遊びをもって伝えられる科学教材になったと自負しています」とコメントしている。End