コーセー、水だけで発電する
バイオ発電スキンパッチシートを実証実験

コーセーは、新しいバイオ発電スキンパッチシート(BIPP®)の実証実験を、2022年2月28日(月)より同社の直営店 Maison KOSÉ 銀座にて開始した。

このシートは、水を加えるだけで発電し、皮膚に安全な微弱電流を流すことができるもの。水をきっかけとした酵素による化学反応を利用して電流を発生させるそうで、通常の金属電池などのデバイスは使用しないという。

また、すべて有機物でできているので、顔や指などあらゆる部位に柔軟にフィットさせることが可能で、皮膚との密着性や用途の多様さに優れているそうだ。

▲バイオ発電スキンパッチシート(BIPP®)の外観と使用例

▲バイオ発電スキンパッチシート(BIPP®)の使用方法と発電結果

皮膚に微弱電流を流すイオン導入は皮膚を通した薬物などの角層浸透を促進させるそうだが、これまでは電子機器によるものが一般的で、機器の購入や使用の手軽さの面でハードルがあったとされる。

そこで同社は、東北大学大学院工学研究科 西澤松彦教授のグループと連携して、電極に金属を使わず水分によって発電するスキンパッチシートを2014年に開発。この技術にもとづいて、「BIPP®」を西澤教授とサンアローが実用化した。

シートは化粧水などの水を含む製品と併用することで、通常のシートマスクなどと同じ手軽さで新しいスキンケア体験を楽しむことができるそうで、今回の実証実験を通してその有用性を検証するとしている。End