建築家・元木大輔の作品集
「Hackability of the Stool スツールの改変可能性」発売

東京の出版社・建築の建築は、元木大輔/DDAA LAB作品集「Hackability of the Stool スツールの改変可能性」の予約受付を開始した。発送は2022年2月下旬を予定している。

Hackability of the Stool スツールの改変可能性」は、DDAA代表で建築家の元木大輔が、アルヴァ・アアルトの名作椅子「Stool 60」をモチーフに、最大公約数なデザインの過程で削ぎ落とされてしまった多様でニッチでささやかな機能を付加し、その機能の拡張を探求したプロジェクト。

330点余りのスケッチをもとに、100のアイデアを実際に制作。2020年には、実現したスツール100脚の写真を、Instagramで1日1案ずつ、100日間連続して投稿した。

同書は、これら100脚の写真と330点余りのスケッチを収録する。また、アルテック社の協力により、アアルトの「L – レッグ」をめぐるアーカイブ写真も掲載。これらはリソグラフで印刷し、その表情が楽しい仕上がりになっているという。

冒頭には、元木による書き下ろしの小論文「『原っぱ』は設計できるか?─『Hackability of the Stool』の先にあるもの」を収録。さらに水野祐(弁護士)「モダニズムとオープンソース」、甲斐貴大(studio arche代表)「手を動かすと考えるの往復」、角田和也(DDAAスタッフ)「アイデアの出し方─ 331のスケッチを振り返る」の3本の対談を通して、「Hackability of the Stool」のオモテとウラを語り尽くしている。

デザイナーの高室湧人による造本は、書籍をスツールに、表紙の厚紙を「アタッチメント」に見立て、あえて書籍本体と表紙を接着しないものとした。アタッチメントを外すと、シンプルなPUR製本の書籍が「白い塊」として現れるそうで、「書籍とは」「建築とは」という知的な問いかけも感じることができるだろう。

また、京都市左京区の京都市京セラ美術館 光の広間では、「元木大輔/DDAA LAB Hackability of the Stool」展も2022年3月15日(火)から3月20日(日)まで開催される。End

元木大輔 / DDAA LAB作品集
「Hackability of the Stool スツールの改変可能性」

定価
5000円+税
体裁
128 × 175mm(束厚36mm)、622頁、4Cオフセット(本文)、1Cリソグラフ(差込)、箔押(表紙)
詳細
https://house-of-architecture.shop/news/62008463dd8d39461b470a00

「元木大輔/DDAA LAB Hackability of the Stool」展

会期
2022年3月15日(火)~3月20日(日)観覧料無料
開館時間
10:00~18:00 (入場は閉館の30分前まで)
※変更がある場合は美術館に準じる
会場
京都市京セラ美術館 光の広間
詳細
https://kyotocity-kyocera.museum/