NEWS | グラフィック
2022.02.14 11:00
公益社団法人日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)は、通巻42冊目となる年鑑「Graphic Design in Japan 2022」の掲載作品の選考会を行い、約550の入選作品を決定した。また、「第24回亀倉雄策賞」も発表された。
第24回亀倉雄策賞は、アートディレクターの大貫卓也による平和希求キャンペーンポスターおよび関連制作物「HIROSHIMA APPEALS 2021」(org: ヒロシマ平和創造基金/広島国際文化財団/日本グラフィックデザイン協会広島地区)に決まった。
「HIROSHIMA APPEALS」ポスターは、1983年に第1回作品として、当時JAGDA会長の亀倉雄策が「燃え落ちる蝶」を発表。その後1989年まで、毎年JAGDA会員1名がボランティアで1点ずつ新しいポスターを制作した。戦後60周年の2005年に制作を再開し、海外に向けて平和を希求する心を発信し続けている。
大貫のポスターは、AR(拡張現実)を使用したもので、スノードームには平和の象徴である白い鳩が入っている。通常ならスノードームには白い粉が封入されているが、この作品には黒い粉が封入されており、AR専用アプリ「aug!」を開いて携帯をかざすと、時間を巻き戻すようにポスターが動き出す。
同氏は、「スノードームとは本来、ゆっくりと雪が落ちてゆく様子を見ることで各々に自分なりのストーリーを想像させる、そんな装置でもあると思っています。この作品は、原子爆弾にリアリティーを持たなくなってしまった世代の若者へ、一瞬でも、考え、想像させる時間を持ってもらうための表現として考えています」とコメントしている。
なお、「JAGDA賞2022」10作品および「JAGDA新人賞2022」3名も合わせて発表。入選作品を収録した「Graphic Design in Japan 2022」は2022年7月発行の予定。これに合わせて、東京都港区の東京ミッドタウン・デザインハブにて年鑑作品展「日本のグラフィックデザイン2022」、や、別会場にて各賞展覧会も開催される予定となっている。
- 発行
- 2022年7月予定/六耀社刊/税抜き予価15,000円
- 体裁
- A4変型(天地280mm×210mm)/480ページ予定
- 図版数
- 約1,500点/カテゴリーごとに出品者名五十音順で紹介
- 会期
- 2022年7月12日(火)~8月20日(土)
- 会場
- クリエイションギャラリーG8
- 会期
- 2022年5月31日(火)~7月2日(土)
- 会場
- クリエイションギャラリーG8
- 詳細
- http://rcc.recruit.co.jp/g8/
- 会期
- 2022年6月30日(木)~8月11日(木・祝)
- 会場
- 東京ミッドタウン・デザインハブ
- 詳細
- https://designhub.jp/