東京ビジネスデザインアワード
2021年度の最優秀賞・優秀賞を発表

▲最優秀賞「特殊印刷加工技術を応用したプロダクトと実験ブランド開発」

東京都が主催し、公益財団法人日本デザイン振興会が企画・運営を行う東京ビジネスデザインアワードは、2021年度の最優秀賞・優秀賞を発表した。

同コンペは、東京都内の中小企業の持つ技術や素材などをテーマに、デザイナーから新規用途開発とビジネス全体のデザイン提案を募集し、両者をマッチングして製品・サービスの実現化を目指すもの。今回は、商品開発を目指す企業から応募・選出されたテーマ12件に対して、150件を超えるデザイン提案があった。

最優秀賞には、新晃社からの企業テーマである広色域の印刷表現と立体的質感を表現する「印刷技術」に対する、クリエイティブディレクター・デザイナーの歌代悟による「特殊印刷加工技術を応用したプロダクトと実験ブランド開発」の提案が選ばれた。

また、優秀賞には井下恭介・増谷誠志郎(デザイナー/SANAGI design studio)による「光を使ったウェルネスプロダクトの提案」、小林諒(デザイナー/Onesal)、上田和実(プランナー/ナディア)、武市美穂(デザイナー/ナディア)の「資源循環を実現するサスティナブル・アパレルブランド戦略」が選出された。

▲優秀賞「光を使ったウェルネスプロダクトの提案」

▲優秀賞「資源循環を実現するサスティナブル・アパレルブランド戦略」

審査委員長の山田遊は、「特に今年は企業、デザイナーともに『ビジネスデザイン』に対して高い解像度を持つようになってきているという印象を持ちました。その一方で、ビジネスデザインの部分がきれいに設計されているからこそ、相対的に付随するプロダクトデザインの落としどころが多少見えづらく感じたのも事実です。この二つを同時に高いクオリティーでまとめるということは一筋縄ではいかないものだなと、今年度の審査を経て改めて実感しました」と、提案最終審査講評を述べている。End

▲「DLTの製法を応用したプロダクトとそのブランド展開」荒木宏介(デザイナー)【STUDIO KOSUKE ARAKI】

▲「板金加工のサンプル帳として機能するプロダクトブランドの提案」稲葉太郎(プロダクトデザイナー)【やまのデザイン】

▲「切削加工で作る金属の卓上小物のプロダクト」大木陽平(デザイナー)【side inc.】

▲「紙器設計技術を活用したブランディング提案」増谷誠志郎(デザイナー)、井下恭介(デザイナー)【SANAGI design studio】

▲「「愛着と記憶」をテーマにしたプロダクト」星川雅未(デザイナー)、上田和実(プランナー)、森 修(マーケティングコンサルタント)、秋山カズオ(コミュニケーションディレクター)【太陽と笑顔】

▲「吸音スポンジ加工技術で実現する、快眠サポート寝具の提案」岩渕修学(ビジネスデザイナー/グーグル合同会社)、 德岡淳司(コピーライター)、山本しおり(キュレーター)、榎木勇人(プランナー/日本オラクル株式会社)

▲「形を変えて想いを繋ぐ、裂地のアップサイクルシステム」井下恭介(デザイナー)、増谷誠志郎(デザイナー)【SANAGI design studio】

▲「「AI声質変換技術」を活用した幼児向け玩具提案」今井裕平、木村美智子、田中直人、片山諒、有木陽美、山下蓮佳(デザイナー)【株式会社kenma】