2022年1月14日から3日間、幕張メッセで開催された「TOKYO AUTO SALON 2022」へ足を運びました。昨年はコロナの影響でオンラインのみの開催でしたが、今年はリアルとオンラインのどちらでも楽しめる工夫が施されたイベントとなっていました。会場で見つけたトピックスをご紹介したいと思います。
トピックス1:自然に溶け込むようなマットカラー
豪華絢爛な色や質感に替わり、自然に溶け込むような優しい色合いのマットカラーを会場内で多く見かけました。
質感にバリエーションがあったことも、今年の特徴ではないかと思います。サラサラしているもの、ザラザラしているもの、デコボコしているものなど広がりを感じ取れました。その中でも、小さいシボで革製品のような質感を表現しているものと、さりげなく文字や柄を浮き上がらせているものに新鮮な印象を持ちました。
さりげなく個性を表現しつつ「調和」していることが、カスタムデザインのトレンドの1つになっているようです。
トピックス2:ナチュラルカラーのスポーツカー
オートサロンといえば、さまざまなスーパーカーを見られることが醍醐味のひとつ。そんなスーパーカーをはじめとするスポーツカーのカラーリングにも、変化があったようです。
昨年までは、蛍光色や色変化、ギラギラしたものなど、見た瞬間から迫力を感じるデザインが多かったのですが、今年はベージュやグレー、グレイッシュカラーといった穏やかでナチュラルな色調のスポーツカーが増えていました。
走ることを楽しみながら目的地へ向かい、アウトドアシーンにも調和するスポーツカーに新しさを感じます。
トピックス3:エコを感じる意匠
エコを感じる意匠としては、再生素材をイメージさせる木や石などの天然素材をモチーフにしたものがあり、商用車や軽自動車、スポーツカーに至るまで幅広い車格でカスタマイズを見ることができました。
今年のオートサロンでは、OUTDOOR SHOWも会場内に併設されており、急速に拡大しているリモート環境や車中泊などの使われ方を想定した、車の提案を楽しむことができたのも今回の特徴の一つだったと思います。
過去のオートサロンを振り返ると、カスタムデザインのトレンドが大きく変化してきていることがわかります。豪華絢爛なスーパーカーやスポーツカーは驚くほどに少なくなり、商用車や軽自動車へと裾野を広げ、私たちの暮らしに寄り添うデザインが求められているのだと感じました。
環境問題が取り沙汰され、現在、自動車産業は大きな転換期です。新たな価値観やデザインを大切にしながら、周辺環境と共存できる意匠表現の探索をこれからも続けていきたいと思います。