NEWS | 建築
2022.01.07 12:00
台湾・高雄のベイエリアに2021年10月、新しい音楽ホール「高雄流行音樂中心」がグランドオープンした。ポップミュージック専用のホールで、スペインの建築家 Manuel Alvarez-Monteserin Lahozが設計を手がけた。
プロジェクトは、12,000人を収容する野外音楽堂、3,500人収容のコンサートホール、「クジラ(WHALES)」と呼ばれる6つのライブハウス、歩道橋で接続した5つのレストラン、「ビッグウェーブ」と呼ばれるオフィスタワー2棟、海洋博物館、リハーサル室、「イルカ(DOLPHINS)」と呼ばれる展示ホールで構成され、さらには施設全体を結ぶ公園や遊歩道を設けている。
同氏によると、各施設が目的や文脈をもつ多様な建築群からなるランドスケープの形成を目指したそうで、コンサートがあろうとなかろうと、地元住民の日常生活の一部となるような、新しいパブリックスペースの創出を考えた。
計画段階において、それぞれの施設を「クジラ」や「イルカ」と命名。ライブハウスである「クジラ」は緑の丘になっており、そこから港と海を見渡すことができる。展示ホールは広大なオープンスペースとし、六角形のキャノピーを設置して、見本市やダンス、演劇など、さまざまな活動ができる日陰のエリアとした。
また、付近を流れる愛河の河口に大きな公園を作るために、1000本以上の木を植えた。台湾の温暖で湿潤な気候により、数年後には緑豊かな植生が見られるようになるそうだ。