NEWS | テクノロジー
2021.12.23 14:15
日本でも、マイレージアプリ「Miles」や「アルコイン」など、歩行でお小遣い稼ぎをするアプリの流行や情報銀行の解禁といった、自分の行動データが収益につながる仕組みが少しずつ浸透しはじめている。
こうしたなか、英ロンドンに拠点を置くPavegenは、同社が開発したタイルのうえを歩行者が歩くことで、クリーンなオフグリッドの電力を作り出す技術を開発している。
人びとがタイルを踏みしめるたびに、2~5ジュールの発電ができるそうで、データ解析や報酬も得られるという。私たちの日常の一歩一歩が、より持続可能な社会を構築するために役立つのである。
タイルには幅広いオプションがあり、さまざまなプロジェクト向けにオリジナルの設計も可能。すでに36か国で導入実績があり、スマートシティや交通ハブ、ショッピングモール、教育機関、企業のイベントなどに使われているという。
たとえば、スマートシティでは、人が通過するところにタイルを設置しておけば、スマホアプリ「Pavegen GO」を介して発電量を確認することも可能。市民は、自身の体験を通じて、サステナビリティに貢献していることを実感でき、さらにはポイントを獲得できたりもするようだ。
その仕組みはいたってシンプル。電磁発電装置、コンポジットタイル、上を歩く人の3つだけだ。生成した電力はすぐに供給でき、蓄積して市民向けのさまざまなサービスに活用することができる。
同社は、テクノロジーだけでは、私たちの世界をより持続可能にすることはできないと語る。そして、大切なのは、このタイルを通じて、よりクリーンな地球を実現するために、私たちの意識や行動を変えることだとしている。