NEWS | 見本市・展示会
2021.12.23 14:30
2021年も残すところあとわずかとなり、2022年に開催されるイベントに早くも注目している人も多いだろう。英ロンドンのデザイン・ミュージアム(The Design Museum)もまた、これまでにないラインナップを揃えた2022年の展示プログラムを発表している。
カタールで開催される2022 FIFAワールドカップに向け、このスポーツのデザインについて、世界初となる大規模な展覧会「Football: Designing the Beautiful Game」を2022年4月8日(金)から2022年8月29日(月)まで開催する。
同展では、デザインがこれまでゲームの領域を技術や感情の面で押し広げ、文化的な多様性を探求してきたかを紐解くもの。スタジアムのマスタープランから、最新のシューズで使われている革新的な素材、エンブレムのグラフィックデザイン、スポーツの商業化に反対する草の根運動まで、今日のサッカーを作り上げたデザイナーの活動と創造的なプロセスを紹介するという。
2022年5月13日(金)からは、ASMR(Autonomous Sensory Meridian Response)にスポットを当てた「Weird Sensation Feels Good」展が開催。オンラインでは、世界中の何百万人ものファンをもつというASMRを展覧会場に移し、新旧さまざまなツールや素材を使って、どのような感覚の反応が生まれるかを紹介する。
さらに、20世紀でもっとも影響を与えた芸術運動の1つ、シュルレアリスムについての展覧会「Objects of Desire: Surrealism and Design 1924 – Today」が2022年10月14日(金)からスタート。
ありふれたもの同士を組み合わせることで新たな意味を生み出し、夢のようなイメージを創造してきたシュルレアリスム。今回は、この芸術運動が100年にわたって、家具やインテリアからグラフィックデザイン、ファッション、写真に至るまで、デザインに与えてきたものの、いまだ明らかにされていない影響にフォーカスするそうだ。
そのほか、2022年11月から2023年春にかけては、380冊を超えるブックデザインを手がけてきたオランダのデザイナー、イルマ・ブーム(Irma Boom)を取り上げる展覧会も開催。その創造的なデザインプロセスだけでなく、本それ自体がもつパワーをも披露する回顧展になるだろう。