乗員モニタリングとヘッドライト配光を行う
三菱電機のコンセプトカー「EMIRAI xS Drive」

三菱電機は、安心・安全な次世代のクルマ社会を実現するためのコンセプトカー「EMIRAI」シリーズで、2019年に開発した「EMIRAI S」を進化させたモデルとなる、「EMIRAI xS Drive(イーミライ エックスエス ドライブ)」を発表した。

車内には近赤外線カメラと電波センサーが設置されており、ドライバーと同乗者のモニタリングを実行。顔情報(目や口の開き度合など)や生体情報(脈拍数・呼吸数など)を組み合わせて解析して、ドライバーの覚醒度低下状態や体調急変を検知するという。

そして、見た目ではわかりづらいドライバーの内面状態を推定し、休憩の提案や、車両を路肩に自動で停止させることで、ドライバーの体調異常による事故を予防してくれる。

さらに、乗員モニタリングによって、乗員の有無や体格を推定し、幼児だけが車内に残されている状態を高精度に検知。電波センサーは、近赤外線カメラの死角となる、毛布に包まれた幼児や座席足元に隠れた幼児も検知することができ、ドライバーや周囲に通知することで、幼児置き去り事故を予防するそうだ。

また、独自のHDL(高精度ロケータ)や DMS(ドライバーモニタリングシステム)といったADAS (先進運転支援システム)機器と連携して、ドライバーの見たい方向や気づいていない危険性のある方向を、ヘッドライトで明るく照射。夜間運転時のドライバーの不安を取り除いてくれる。

そのほか、カメラやミリ波レーダーなどの車外向けセンサーにより、前方障害物や追い越し車両を検知。路面へのライティング表示と3D音像制御による警告音で知らせることで、ドライバーは視線を移動させることなく直感的に危険を認知でき、事故を予防するとしている。End