NEWS | カルチャー
2021.12.07 17:00
本土最東端の北海道・根室半島の沖合にたたずむ小さな無人島「ユルリ島」。辺境の島であるだけでなく、北方系の海鳥の繁殖地として入島が厳しく制限されているそうで、メディアが立ち入ることはほとんどなく、その実像は長い間ベールに包まれていたという。
また、島はかつて周囲の海で昆布を採集する漁民たちによって使われ、船から断崖の上の干場へと昆布を引き上げ、周囲を照らす灯台へ燃料を運ぶために、馬の力が必要とされた。最後の島民がユルリを離れたのはいまからおよそ半世紀前。以降、馬たちはそのまま島に残され、ユルリは馬たちのユートピアとなったそうだ。
このユルリ島の情景を、根室市から特別な許可を得てライフワークとして10年以上にわたり撮影してきたのが、写真家・岡田敦である。
同氏は、その作品と地域を歩き集めたユルリ島に関する資料を紹介する「ユルリ島ウェブサイト」を2021年12月1日(水)に公開。6章構成となっており、島の四季やそこに生息する馬たちをおさめた写真や映像作品を楽しむことができる。
4本の映像作品の楽曲は音楽家のharuka nakamuraが担当。たんなる記録写真や記録映像にとどまらない、ひとつの芸術作品のようなウェブサイトに仕上がっている。
また、北海道帯広市の北海道立帯広美術館では、開館30周年記念特別展「道東アートファイル2022」が2022年1月12日(水)から3月13日(日)まで開催される。岡田によるユルリ島の作品を展示するほか、1月15日(土)には同氏によるアーティスト・トークも予定されている。
開館30周年記念特別展「道東アートファイル2022」
- 会期
- 2022年1月12日(水)~3月13日(日)
- 開館時間
- 9:30~17:00(入場は16:30)
- 休館日
- 月曜(月曜が祝日・休日と重なった場合は開館し、翌平日が休館)
- 会場
- 北海道立帯広美術館
- 日時
- 2022年1月15日(土) 14:00~15:00
- 会場
- 美術館主展示室 要観覧券、先着25名
- 詳細
- https://artmuseum.pref.hokkaido.lg.jp/obj