銀座メゾンエルメス ウィンドウディスプレイ
川俣正「ツリー・ハット」を展示

東京・銀座の銀座メゾンエルメスでは、アーティスト・川俣正によるウィンドウディスプレイ「ツリー・ハット(Tree Hut)」が2022年2月8日(火)まで公開されている。

そのサイト・スペシフィックな制作スタイルから、ダイナミックな素材の使い方や構造や造形の美しさで多くの人々を魅了してきた川俣。

エルメスの年間テーマである「Human Odyssey」を、人間のイマジネーションの拡張、あるいはその可能性を探る旅と解釈し、同氏の象徴ともいえるツリーハット(小屋)とネスト(巣)をウィンドウの中に構想したという。

今回はじめてインスタレーションはウィンドウの外にまで広がり、その内外に設置された樹木らが作る風景により、銀座という都市に森の中を覗き込むような空間が出現。ダイナミックな表現の中に潜む詩的な感覚が、私たちの想像力を掻き立ててくれる。

また、ビルに沿って設置された16面の小窓には、川俣の手がけるマケット(模型)のシリーズを展示。ワーク・イン・プログレスの構造物は仮設的なので、無数の可能性を象徴する場所のようでもあり、私たちの頭の中に存在するハットやネストを模型にしたようにも感じられる。

角材で組み立てられたこのツリー・ハットは、子どもたちの秘密基地、森の中の安全地帯、未開の冒険から戻って来られるような小屋など、地上から離れて浮かんでいる家を想起させる。

一方、ネストも、鳥や動物たちにとっての家であり、私たちにとっては驚きや好奇心を与え、創造の物語へと遠く誘うものとなっている。End

銀座メゾンエルメス ウィンドウディスプレイ
川俣正「ツリー・ハット」Tree Hut

会期
2021年11月6日(日)~2022年2月8日(火)
会場
銀座メゾンエルメス
詳細
https://www.hermes.com/jp/ja/story/maison-ginza/