環境問題から美術まで、多様な視点でフグを学ぶ
「河豚学校 part1 2021」開催

▲「フグの彫刻」Max Lamb

東京・六本木のCLEAR GALLERY TOKYOでは、Åbäke and LPPLによる「河豚学校 part1 2021」展を2021年11月5日(金)から12月4日(土)まで開催している。

英ロンドンを拠点とするグラフィックデザインスタジオ åbäke(アバケ)は、2018年の第4回イスタンブール・デザインビエンナーレ「A School of Schools」にて、「Fugu Okul」を出展したという。

このプロジェクトは、2003年にトルコ沖で謎の出現を見せたフグ(河豚)を出発点として、環境問題から地政学、現代美術まで、さまざまな分野を探求し学ぶことを提案するものである。

フグを起点とした一連の経験的なリサーチを展開し、実験的、共同的、参加型の研究から、デザインや芸術を通した知識の成果物を得るだけでなく、その状況における自己と社会、自然との倫理的、権力的な構成について示唆する。

イスタンブールの街で見たグラフィティから、社会において害敵とみなされる存在=トルコで即座に外来種の烙印を押されたフグを紐付け、作家の好きなスターのポスターの上に落書きを施した作品を展示。

さらには、フグの剥製を用いた漆の作品、イスタンブールのガラタ橋で売られている釣り竿を保持する道具を用いた作品、作家が寄稿したテキストとのエクスチェンジとしてMax Lamb(マックス・ラム)とコラボレーションをした彫刻作品を披露する。

また、日本からヨーロッパへ旅をするフグの物語をもとに、テムズ川の砂で鋳造されたHPソースとブルドックソースのボトルを、スウェーデンにいるガラス作家 Yoko Andersson Yamano(山野アンダーソン陽子)の吹きガラスと融合させた作品なども紹介される。

言語や国境、政治や宗教などさまざまな要因で分断される時代に、「Fugu Okul」と「河豚学校」は、進歩的で学際的なアプローチにより、連想と興味によって人々と会話を深め、理解を促すことだろう。End

åbäke and LPPL「河豚学校 part1 2021」展

会期
2021年11月5日(金)~12月4日(土)
時間
火曜日~土曜日 12:00~18:00
日・月・祝祭日休業
会場
CLEAR GALLERY TOKYO
詳細
https://cleargallerytokyo.com/fugu-okul-part1