デジタル家づくりのプラットフォーム「Nesting」
1棟目のプロトタイプが北海道で竣工

建築テック系スタートアップのVUILDが2021年5月に発表したデジタル家づくりプラットフォーム「Nesting」では現在、2022年春のサービスインに向けて実証実験を行っており、このほどその1棟目となる住宅が北海道弟子屈町にて竣工した。

共創型戦略デザインファームのBIOTOPEと協業して取り組む「Nesting」は、デジタルテクノロジーを用いて、快適で環境負荷の少ない住まいを自分たちで設計できるサービス。

独自開発したアプリを使い、1坪や1枚といった細かな単位まで把握でき、施主自らの手で自分の家を徹底的に作りこむことが可能。どこにでもある地域材と加工設備を用いて、どの地域でも建てることができ、断熱性能をカスタマイズすることで消費エネルギーを下げ、発電機と蓄電池を搭載することで、オフグリッド住宅が実現するという。

今回プロトタイプとなるの住宅が完成した弟子屈町は冷涼な気候で、年間平均気温は5.4℃、ときには-20℃にも冷え込む寒冷地。この気候に合わせて断熱性能の基準「HEAT20」のG2を実現。熱源は温泉熱を使うことで、少ないエネルギー消費で快適に過ごすことができ、ソーラパネルと蓄電池を設置すれば電力をすべてオフグリッドで賄うえるそうだ。

また、Nestingの家づくりアプリのβ版も公開。必要な間取りを描くと、瞬時に家の形が立ち上がり、建具、設備、家具、仕上げを選んでいくと3次元のイメージと見積が瞬時に更新され、リアルタイムで金額を把握することができる。同社では、将来的にはアプリ内でオーダーメイド住宅の発注ができることを目指している。End