スキーマ建築計画が手がけた
武蔵野美術大学の新校舎「16号館」

▲写真:長谷川健太

スキーマ建築計画は、武蔵野美術大学鷹の台キャンパスの新校舎「16号館」のデザイン監修および内装設計を手がけた。主に工芸工業デザイン学科インテリアデザインコース、大学院造形構想研究科映像・写真コースが利用していくそうだ。

同事務所はこれを「半建築」としている。未完成な建築であり、使う人が自ら手を加えることで、変化し続ける建築のことだという。

▲写真:長谷川健太

美術大学の校舎は、デザイン・製作・講評、時には発表会までその場で行われるので、間仕切りや家具などはそのつど希望に応じて移動したり利用される必要がある。そのため、これを可能にするシステムを設計。

▲写真:長谷川健太

▲写真:長谷川健太

▲写真:長谷川健太

真っ白の完璧なホワイトキューブにすることで学生に汚す恐怖を与えるのではなく、創作意欲を掻き立てるためにも、将来に想像の余地を残すような仕様で空間を統一したそうだ。

▲写真:長谷川健太

▲写真:長谷川健太

規則的なグリットに穴のあいたレースウェイがあり、それが天井に吊られ、その穴にポールを立て、ポール同士をつなぎ、壁を作れるようになっている。

▲写真:長谷川健太

▲写真:長谷川健太

▲写真:長谷川健太

さらに、そのレースウェイに並走させる配線ダクト、そこに取り付けられ、個別にオンオフが可能なスマートライト、そして移動可能なリールコンセントによって、簡単に部屋の増減がコントロールできるようになっている。

▲写真:長谷川健太

▲写真:長谷川健太

そのほか、ポールシステム、ハンドリフターで自由に動かせる棚とロッカー、自分の好きなように作り替えられるスタッキング可能な作業台など、さまざまな仕組みや装置を施した。

▲写真:長谷川健太

▲写真:長谷川健太

▲写真:長谷川健太

仕上げは必要最低限を目指し、それ以上は学生自らが求めに対して仕上げを施していくことを想定して、PBのパテ仕上げやスチール錆止め仕上げなどで構成。そこに施されるサインも、ステンシルやハンコなど、あとで上塗りされ消される想定のサインを施している。End

▲写真:長谷川健太

▲写真:長谷川健太

▲写真:長谷川健太

▲写真:長谷川健太