富山の素材や技術の新しい価値を見出す
デザイナー・進藤篤の企画展「BLINK」

富山の工房・企業とデザイナー・進藤篤による企画展「BLINK」が、DESIGNART TOKYO 2021およびTokyo Midtown DESIGN TOUCH 2021の一環として、2021年11月3日(祝・水)まで東京・六本木にある東京ミッドタウンガレリア2F(Aesop前)にて開催中だ。

同氏は、参加した富山デザインコンペティションをきっかけに幾度か富山県へ足を運ぶなかで、豊かな資源と技術のなかに散りばめられたたくさんの「トキメキ」に出会ったという。

そこで同展では、進藤自身の驚きの瞬間を出発点として、富山の3つの素材という自然の産物とデザインが緩やかに繋がり、これらに新たな価値を添えるアートピースを展示する。

「ヘチマ」は生分解性・通気性が高く、気張らない心地よさと軽やかさが魅力的だという。そこで、作品「THE LOOFAH COLLECTION」ではこれをシート状にプレス。なめした革のようなテクスチャが現れ、私たちの記憶から導かれる印象とはまったく別の姿へと変貌した。

▲ヘチマ

今回は、へちま産業とのコラボレーションで、風の動きを楽しみ、軽やかに香りを運ぶスタンドタイプと、素朴なフォルムが空で舞うハンギングタイプの2種類を展示する。

▲THE LOOFAH COLLECTION

粒子が荒く脆い砂岩である「岩崎石」は用途が限られていたが、岩を割ってみると、淡いブルーとグレーの入り混じった美しい模様を孕んでいる。高岡石材工業とのコラボレーションした「AMAHARASHI」は、この模様の反射を魅せる家具シリーズである。

▲AMAHARASHI

▲岩崎石

また、富山ガラス工房とのコラボレーションでは、「ガラス」の制作過程を見学するなかで、「吹く」という原始的な動作から生まれる美しい造形と無垢な輝きにトキメキを感じたという。

そして、ガラスの反射と屈折によって独自の艶やかさを持った「蜂蜜瓶」の構想が生まれた。作品「HONEY」は、普段は日常のなかに埋もれていた蜂蜜瓶が、生命の輝きをもって息を吹き返す姿を表現している。ぜひ間近で実物をお楽しみください。End

▲ガラスの中には本物の蜂蜜を注入している

▲進藤篤

企画展「BLINK」

会期
2021年10月15日(金)~11月3日(祝・水)
11:00~21:00 入場無料
会場
東京ミッドタウンガレリア2F(Aesop前)
詳細
https://www.tokyo-midtown.com/jp/event/designtouch/blink.html

Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2021 オンラインカンファレンス

日時
2021年10月27日(水) 19:00~20:30
登壇者
進藤篤、M&T(池田美祐・倉島拓人)
モデレーター:秋山かおり
配信URL
東京ミッドタウン・デザインハブ YouTubeチャンネル