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2021.09.22 18:05
世界に先駆けた超高齢化社会の到来やそれに伴う健康寿命の延長、医療費の増大、医療の地域間格差など、日本は健康にまつわるさまざまな課題を抱えている。
健康寿命を縮める主な原因には、認知症や脳卒中、関節疾患や骨折・転倒などがあり、これらの原因と密接に関係しているのが「歩行」だとされる。
そこで、デザインテック企業「RDS」が開発した「core-ler」は、被験者の歩行に追従しながら、搭載した3Dカメラで歩行解析を行うロボットである。
国立障害者リハビリテーションセンター研究所との共同研究によるこのロボットは、測定精度が担保できる距離を保って歩行を解析。従来の動作解析と異なり、測定マーカーが不要で、平らな直線を5m往復歩行するだけで測定が可能だ。
得られたデータはクラウドサーバ上で保管され、協力医療機関のもつ疾病データとAIで照合し、被験者のさまざまな疾病や進行度を推定していくという。
また、これまで高価なモーションキャプチャーシステムでなければ実現できなかった正確な歩行動作解析を安価で簡易的に行うことができ、従来の歩行解析よりも多くの項目の測定が可能になる。
同社では、こうした歩行動作を3次元データとして収録・解析することで、従来は発見が難しかった病気の早期発見や「未病」対策への活用ができるとしている。