NEWS | 建築
2021.09.15 17:05
東京都三鷹市にある「三鷹天命反転住宅 イン メモリー オブ ヘレン・ケラー」は、美術家・建築家の荒川修作とマドリン・ギンズが設計した、全9戸からなる集合住宅である。
2005年の竣工以来、荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所が管理運営を担い、一部を賃貸住宅として、一部を教育・文化プログラムを発信するスペースとして活動してきたという。
そこで、この住宅を歴史的建造物として次世代に繋げるためのクラウドファンディングが行われている。
カラフルで、床が凸凹していて、球体の部屋があるなど、そのひとつひとつの要素に荒川とギンズの長年にわたる研究結果が込められている。また、まるで成長を続けるかのようなこの住宅からは、他の建物では経験することのできない、生命の力のような特別なものを感じることができるそうだ。
入居者がいない部屋は、課外授業やワークショップ、撮影場所、建築見学会、さらにはショートステイにも利用されている。
今回は、三鷹天命反転住宅を生活の場として、「死なないための住宅」として、そして荒川修作とマドリン・ギンズという類まれなる芸術家の作品として、未来に継承する活動を続けていきたいという思いから、この企画がはじまった。
建物の修繕を行い、活動を存続させて建物を後世に残すだけでなく、第二、第三の天命反転住宅の建設も目指しているそうだ。