佐渡ヶ島の山の生産システムや歴史的な繋がりを
想起させるアート作品「状景を紡ぐ」

小岩金網は、早稲田大学 古谷誠章藤井由理研究室との共同研究によるアート作品「状景を紡ぐ」を、佐渡島で開催中のさどの島銀河芸術祭に出展している。展示期間は2021年10月2日(土)まで。

相川地区の旧 大間港跡に展示されているこの作品は、新潟・佐渡ヶ島における山の生産システムや、佐渡金山の歴史的な繋がりを想起させるオブジェクト。

金の採掘から鉱石の出港へという流れのなかで、佐渡金山から大間港にかけて発展していった相川町では、400年にわたる先人たちの営みや、鉱山技術や生産システムの変遷など、歴史的価値の高い貴重な遺産群が多く残されている。また、大間港には、かつて鉱石や鉱山資材を運んでいたレール群が巡らされていた。

そこで作品では、現在では欠けてしまったこれらの生産システムを繋げて、佐渡金山の歴史的な繋がりを想起させることを目指した。

オブジェクトは2つの螺旋コンセプトから構成されている。ひとつは採掘に欠かせなかった、坑内から湧き出る水の排出で使われた螺旋状の揚水機、もうひとつは大間港の生産システムとして存在した螺旋状のレール群である。

これら2つの螺旋を佐渡金山のシルエットに見立て、金網のフレームを用いて表現。さらに、オブジェクトの切れ端というコンセプトで作られたダブルベンチを設置。金網の蛇籠でできており、ソーシャルディスタンスを保った2つの木製の座面を施している。

このベンチから、大間港の風景を眺めたり、オブジェクトのシルエットを見たりすることで、佐渡金山をイメージすることができる。また、付近にはソーラーパネルを設置し、夜には日中に発電した電力で灯りもともしている。End

さどの島銀河芸術祭

展示期間
2021年8月8日(日)~10月2日(土)
開催地
相川地区 大間港(佐渡市相川柴町16)
詳細
https://www.koiwa.co.jp/sado-art/