NASAと米スタートアップ Joby Aviation
実証実験用のeVTOLを公開

▲Credit:Joby Aviation

NASAはこのほど、電動垂直離着陸機(eVTOL)の開発を手がける米カリフォルニアのスタートアップ Joby Aviationと共同で、NASAとしては初となるeVTOLの試験飛行を実施した。

今回の試験は「Advanced Air Mobility(AAM)」と呼ばれる国内プロジェクトの一環。「空飛ぶタクシー」とも呼ばれるeVTOLを使い、機体の性能データや騒音データを収集して、将来の空域コンセプトのモデリングとシミュレーションに活かすのが目的だ。

▲Credit:Joby Aviation

▲Credit:Joby Aviation

▲Credit:Joby Aviation

とりわけ、現在のアメリカ連邦航空局の規制や政策とのギャップを特定することで、こうした飛行機が将来的に米国航空宇宙システムにどのように組み込むことができるのかを確認するのがねらいとなる。

まずはJobyのeVTOLがテスト飛行を行い、NASAのチームは、機体の動きや発生する騒音、さらには機体と管制官とのあいだの通信方法などについて情報を収集する予定。NASAは別の企業とも同様の試験飛行を重ねながら、eVTOLの商用利用に向けた評価を行うという。

▲Credit:Joby Aviation

▲Credit:Joby Aviation

また、AAMキャンペーンでは、これらのデータを分析したうえで、2022年に「NC-1」と呼ばれる次のステップを実施するとしている。これは、より複雑な飛行シナリオを想定したもので、さまざまな企業が参加した航空システムの実証実験となる。

▲Credit:Joby Aviation

こうした実験を通して、エアタクシーだけでなく、配達用ドローンや医療用の機体なども含めた、幅広い可能性をもつ、アメリカ全土にわたる画期的な航空システムの実現が期待されている。End