NEWS | カルチャー
2021.08.03 14:58
エルメス財団は、2014年からフランスで実施してきたプログラム「スキル・アカデミー」を、そのコンセプトを引き継ぎつつ日本バージョンとして改変し、2021年より開催する。
スキル・アカデミーは、エルメス財団が企画・開催する社会貢献プログラムのひとつ。その最大の特徴は、自然素材に光を当て、素材に関わるスキル(=職人技術や手わざ)の伝承、拡張、普及を目指すところにある。
日本で開催されるスキル・アカデミーの初年度となる2021年のテーマは「木」。この取り組みは2つの要素からなる。
ひとつは、一般向けの書籍「Savoir&Faire 木」を講談社選書メチエの一冊として刊行。これは、フランス語版「Savoir&Faire : Le Bois」から精選した8本の論文・聞き書きの邦訳を収録し、日本人著者・作家11名に依頼した寄稿とインタビューを加え、オリジナル9本を合わせて編纂したものである。
もうひとつは、中高生向けの秋のワークショップ「木に学ぶ、五感で考える Wood-Life Learning」を開催。10月から11月にかけて、週末2日間を利用した内容の異なるプログラムを4回行う予定だ。
これまでフランスで実践されてきたプログラムは、翌年に素材名を冠する書籍として編纂され、アクト・スッド(Actes Sud)社と共同で編集した「Savoir&Faire(サヴォワール・エ・フェール)」シリーズとして、現在までに「木」「土」「布」「ガラス」の4つの素材の研究をまとめた4冊が刊行されている。