▲Étude pour la Longue Marche
ロング・ウォークのエチュード | 1974 | 29 x 117 cm | 木にアクリル
Etude for the Long Walk | 1974 | 29 x 117 cm | Acrylic on wood

エルメス財団は、ジュリオ・ル・パルクの日本での初個展となる「Les Couleurs en Jeu　ル・パルクの色遊びと企て」を、東京・銀座の銀座メゾンエルメス フォーラムにて2021年8月13日（金）から11月30日（火）まで開催する。

1928年にアルゼンチンで生まれたル・パルクは、1958年にフランスへ移住して以降、同地を拠点に制作を続けるアーティストである。

ピート・モンドリアン（1872-1944）やロシア構成主義に大きな影響を受け、幾何学的な抽象画の制作を開始。1960年代には、ヴィクトル・ヴァザルリ（1906-1997）の作品への共鳴や、視覚芸術探究グループ（GRAV）を結成するなど、アーティスト同士の協働による活動も行ってきた。

▲Segmentos de Circulos
円の切片 | 1958 | 49.2 x 30.7cm | 厚紙に黒インク、グアッシュ
Segments of Circles | 1958 | 49.2 x 30.7cm | Black ink, gouache on thick paper

▲GRAV, Une journée dans la rue, Paris, 1966
GRAV、パリの街中での1日 | 1966
GRAV, A day in the street, Paris | 1966

▲Cloison à lames réfléchissantes, 128 lames
Exhibition view, Casa Naranja Córdoba, Argentine, 2018
反射する128刃板による仕切り壁 | 1966-2005 | 220 x 490 x 170 cm | スチール、赤いアクリル板
Partition with reflected blades,128 blades | 1966-2005 | 220 x 490 x 170 cm |
Steel, red acrylic board

▲Sphère acier
Exhibition view, Banco Galicia, Buenos Aires, 2018
鋼球 | 2001-2018 | 直径450cm | スチール、木、金属、ナイロン
Steel Sphere | 2001-2018 | Ø 450 cm |Steel, wood, metal, nylon

同展では、70年を超える継続的な制作活動の中でも、つねに鮮明な印象をもたらす「色」を主題として取り上げる。黒と白、そのグラデーションを出発点に、1959年より自ら構想した14色のみを用いた作品を展開してゆく。

今回はアーティストの問題意識に迫るため、初期のモノクロ絵画や色彩探求のドローイングから始まり、代表作「La Longue Marche（ロング・ウォーク）」や「Lames réfléchissantes（反射ブレード）」、またGRAVの時代から展開してきたモビールの新作までを紹介。

▲Série 14-14 Permuté
シリーズ 14-14 置換 | 1970-2020 | 200 × 200 cm | カンヴァスにアクリル
Series 14-14 Permuted | 1970-2020 | 200 × 200 cm | Acrylic on canvas

▲Série 47 de n゜1 au 14
シリーズ47 No.1~14 | 1970 | 30 x 225cm | 厚紙にコラージュ
Series 47 from No.1 to No.14 | 1970 | 30 x 225cm | Collage on thick paper

また、展示はファサードやウィンドウ・ディスプレイ、エレベーターにもわたり、20周年を迎えるメゾンエルメスのビル全体を使いながら、ル・パルクが目指す鑑賞者との開かれた出会いに挑むそうだ。