純粋さとエレガンス、ピニンファリーナのデザイン哲学を
コンセプトカー「テオレマ」に反映

ピニンファリーナは、VR技術をフル活用するコンセプトカー「TEOREMA(テオレマ)」を発表した。ユーザーエクスペリエンスとテクノロジーを中心に、これまでの自動運転EVにまったく新しい解釈を施したモビリティである。

この「テオレマ」では、AIや5Gといった最新テクノロジーを搭載し、搭乗者と周囲の環境を結ぶ一体感やインタラクションを生み出すそうで、渋滞などのフラストレーションを感じることない乗車体験を提供するという。

イタリアと上海のデザインチームがまず手がけたのは、エクステリアではなくインテリアのデザイン。全高1400mm・全長5400mmの同車は、リアが開いてそこから歩いて乗り込めるようになっている。

車内では、乗員が移動中の体験を共有したり、プライバシーを確保したりと、さまざまな使い方ができるように設計。前方のキャビンで5人が円になって座ったり、後方のシートではプライベートスペースとして休息をとったりすることができる。サイドにはドアがないので、このサイドをバックレストとしても利用できるのだ。

純粋さとエレガンス、そしてイノベーションというピニンファリーナのデザイン哲学は「テオレマ」にも生かされているが、今回はサイドドアをなくすことで、シンプルな形状でありながらも印象的で洗練され、なおかつスタイリングの軽さも備えたエクステリアに仕上がった。

また、「テオレマ」は完全自動運転車だが、さまざまな運転モードにも変更が可能。「自動モード」では乗員は運転する必要がなく、5人で向き合うことができる。「運転モード」では、運転の体験をすべての乗員が同時に共有することができる。

また、「休息モード」では、インテリア全体がソーシャルスペースとなる。車内環境やスマートシートが自動的に乗員どうしの会話をスムーズにしたり、くつろぎを与えたりするそうだ。End