トラフ建築設計事務所が内装を手がけた
ジュエリーブランド「Hirotaka」の新店舗

▲写真:太田拓実

東京・六本木の東京ミッドタウン内に、ジュエリーブランド「Hirotaka(ヒロタカ)」の新店舗がオープンした。

内装を手がけたのはトラフ建築設計事務所で、通路に平行な間口12mx奥行2mの細長い区画が敷地となった。同事務所はこの特徴的な敷地形状に着目し、ファサード面と店内の壁面を重なる2つのレイヤーと捉え、通路を行きかう人々に印象づけることを目指したという。

▲写真:太田拓実

まず、通路に面した長いファサードには正円のフレームに分割したガラス窓を配し、店内奥の壁面には間接照明を仕込んだ大きな三角形が連なるフレームを設置した。これは、Hirotakaの幾何学的なジュエリーデザインからインスピレーションを得たものである。

▲写真:太田拓実

店外から見ると2つのレイヤーが重なり合い、屋外広場の緑や共用部に入ってくる日差しを映し出して、刻々と表情を変えることになる。

▲写真:太田拓実

▲写真:太田拓実

▲写真:太田拓実

▲写真:太田拓実

さらに、POSカウンターの上部に吊られたペンダントランプは真鍮をへら絞りした特注品で、店内外のアイキャッチとなっている。

▲写真:太田拓実

▲写真:太田拓実

▲写真:太田拓実

周辺を反射して映し出す艶やかな床は、白いエポキシ樹脂系の塗り床とすることで、店内をより明るく見せながら共用部の床材とのコントラストも作り出した。

▲写真:太田拓実

▲写真:太田拓実

▲写真:太田拓実

また、天井はスケルトンのままとし、高さ方向にも抜け感を与えている。短手の壁面は全面ミラーとすることで、反復する店内の映り込みが空間を広く感じさせている。

▲写真:太田拓実

同店では、区画の奥行きが無いことをポジティブに捉え、店舗の内外に広がりが感じられるよう工夫したそうで、Hirotakaの世界観を凝縮した店舗それ自体が東京ミッドタウン内にあるジュエリーを思わせる空間となっている。End

▲写真:太田拓実