NEWS | 建築
2021.07.02 16:00
工学院大学建築学部の藤森照信特任教授が設計した茶室「五庵」が、東京都新宿区の新国立競技場前に完成し、2021年7月1日(木)から9月5日(日)まで開催しているTokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13「パビリオン・トウキョウ2021」にて公開された。
同イベントは、新国立競技場を中心とする複数の場所に建物やオブジェを設置し、自由で新しい都市のランドスケープを提案するもの。観客は、地図を片手に宝探しのように、あるいは散歩のかたわらに、建築家やアーティストたちがそれぞれ未来に向けて願いを表したパビリオンを巡ることができる。
自然と一体となった建築を手がける藤森によるこの「五庵」は、基壇が芝で覆われた茶室で、上部の外壁に用いられている焼杉は、杉材の表面を焼いて炭化させたものであり、表面の炭化層が板の劣化を防ぎ、耐火性を高めている。
1階の待合に入り、梯子で2階の茶室に上がると、大きな窓から新国立競技場を見ることができ、梯子は「にじり口」の再解釈として、暗くて狭い場所を通り、茶室という別世界に移動させる機能を持っている。
制作には、同大学の大内田研究室(建築デザイン学科、指導教員:大内田史郎教授)の学生が協力し、天井材の漆喰塗り、天井に使用した炭の加工や張り付け作業、外装材の焼杉の加工・取り付けなどを行った。
Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13
「パビリオン・トウキョウ2021」
- 会期
- 2021年7月1日(木)~9月5日(日)
※鑑賞時間、事前申し込み、入場料などは各会場で異なる。
詳細は下記の公式サイトで確認が必要。 - 会場
- 新国立競技場周辺エリアを中心とした東京都内各所
- 詳細
- https://paviliontokyo.jp/