NEWS | インテリア
2021.06.11 15:15
近年、多様化しつつあるという死生観や供養観だが、こうした変化に合わせた仏具シリーズ「oka」を佐藤オオキが率いるデザインオフィスnendoが手がけた。
少子高齢化や経済的な理由から墓の建立や維持管理が難しくなり、日本人の死生観の多様化によって寺院への納骨や伝統的な仏壇へのこだわりが弱まりつつあるという。
その一方、インテリア性の高い器やアクセサリーによる「手元供養」や、海への「散骨」、木の根元に埋葬する「樹木葬」なども注目されているそうだ。
こうした背景をもとにデザインされた「oka」は、骨壷・香炉・花立・お琳の4点からなる仏具セット。供養台の上に並べて使うのではなく、供養台を「大地」に見立て、それぞれの役割を柔らかく一体化させたものとした。
小高い「丘」の中には骨壷を納めることができ、窪みは水を張ることで「湖」のような花立にすることができる。
お線香は立てても寝かせても使うことができ、小さな凹みが灰を受け止める香炉の役目を果たしている。
お琳も地面の起伏の一部となっており、指で触れることで内部の鈴が鳴るようになっている。
さらに、少量の粉骨を入れて身につけるペンダントもデザイン。ペンダントホルダーは骨壷と同じ「丘」の形をしており、故人が眠る大地の一部を身に付けているような感覚が生まれるように、「丘」の一部を切り取ったようなデザインを採用している。