NEWS | サイエンス
2021.06.10 13:45
SpaceXの宇宙船「ドラゴン22号機」が2021年6月4日(金)、米フロリダ州のNASAケネディ宇宙センターより打ち上げられた。
同機に搭載されていたのが、タイガー魔法瓶がJAXAおよびテクノソルバと共同開発した、たんぱく質の結晶などの貴重な宇宙実験サンプルを保冷状態で格納する「真空二重構造断熱・保温輸送容器」である。
この容器は、打ち上げから国際宇宙ステーション(ISS)まで実験試料の温度を維持するために、保冷剤を同梱することで20℃±2℃を12日間以上保つことができ、また、ISSから地上に回収するまで20℃±2℃で7.5日以上保つことができるという。
さらに、長期的な利用を想定して、1回限りの使い切りではなく、3年以上または6回以上の複数回利用に耐えられる設計を採用。
また、真空断熱技術によって高性能な保冷機能を保ちながら、容器の質量を3.16キロ以下と容器サイズをコンパクトに製作。2018年にISSから実験試料を地球へと回収する際に使用された真空二重断熱容器から、大幅な軽量化やサイズダウンに成功している。