NEWS | 建築
2021.06.01 16:10
京都市東山区のウェスティン都ホテル京都は2020年に創業130周年を迎え、2021年4月6日に大規模リニューアル工事を完了した。
その一環として行われたのがチャペルのリノベーションである。香取建築デザイン事務所がデザインを手がけ、既存チャペルの骨格を活かしながら、さらに研ぎ澄まされた仕組みを構築。本来のチャペルとしての雰囲気を保ちつつ、日本古来の美意識が息づく空間に仕上げたという。
新しいチャペルは、足を踏み入れた瞬間の大きな感動と、静寂に包まれた厳かで神聖な空気が同時に感じられる特別な空間とし、堂内は木の温もりに満ち、穏やかで心地よい空気が流れるようになっている。
三角の窓から降り注ぐ光は、天光のように神聖さを与えている。また、日本人が古来より大切にしてきた自然への崇敬の念を表現するように、空間を構成するマテリアルは、木・石・土・植物などの自然素材を基調に組み合わせ、自然と山々の神からも祝福されるような空間を創り出している。
外観部分には四季折々の植物などを配して、緑に囲まれたイメージを演出。ホワイエもゆったりとしたスペースを確保し、柔らかい光と素材感あるテクスチャーで上質な空間に仕上げた。
なお、同チャペルは、「京都デザイン賞2020」大賞の受賞に続き、「A’ Design Award」GOLD(金賞)も受賞している。