NEWS | 建築
2021.05.19 14:15
東急不動産は、東京都渋谷区代官山町にて推進している新たな複合施設「(仮称)代官山町プロジェクト」の新築工事が着工したことを発表した。
プロジェクトの計画地は代官山駅至近にあり、八幡通り・代官山通りに面すフラッグシップ性のある立地。賃貸住宅、オフィス、商業施設で構成する複合施設で、「暮らす」「働く」「遊ぶ」の異なるシーンがシームレスに融合する「新しいライフスタイル」を提案するものとなる。
デザイン設計を手がけるのは建築家・隈研吾。緑あふれるさまざまな形状の小さな木箱を積み上げたデザインで、「街の緑につながり、木々が織りなす木漏れ日からひとりひとりの暮らしが垣間見える、木々の成長と共に変わりゆく時代に寄り添う新しい拠点の姿」を描くことになる。
隈研吾によると、「コロナは建築と都市の歴史にとって大きな転換、折り返しポイントになる」という。
コロナ以前の建築のテーマは「集中」であり、都心部に集中させることが効率的で幸福であると考えられていた。しかし、コロナのあとでは都市のさまざまな活動を分散させ、多様な存在へと作り変えていかなければならない。「代官山町プロジェクト」はそのような新しい試みのひとつのモデルになるとしている。
また、集中の時代の単調な箱にかわる新しい自由でやわらかな建築を提案しようと考えたそうで、多様な地形を持ち、丘があり、川があり、それによって風の流れ、光の射し方も複雑で豊かである代官山は、さまざまな意味でそのような自由な建築をつくるために最適な場所なのだそうだ。