建築家の遠野未来は、土の建築作品「再生する森 JINEN（自然）」をイタリア・ヴェネチアに建設する企画を進めている。2021年5月15日（火）には、山形の出羽三山神社とイタリアのヴェネチアを結んだオンライン上棟式を開催する。

自ずから成るという意味であるJINEN（じねん）の理念を持つ作品は、素材に土、木、竹といったヴェネチア市内近隣で調達された自然素材のみを使用。

この土地の目に見えないエネルギー、古代ローマにおいて「ゲニウスロキ（Genius loci）」と呼ばれていた土地の精霊を具現化したような、竹でできた有機的なダイナミックなフォルムと、天と地をつなぐ土のタワーによって表現するという。

自然素材に最新のテクノロジーを掛け合わせ、新たなマテリアルの可能性を発信。竹 X 3Dプリンターによる設計や、スウェーデン王立大学で開発中の「透明な木材」にする技術など、あらたな自然素材の持続可能な活用を研究していく予定だそうだ。

また、「遠野未来 JINEN展＠ヴェネチア ECC」が2021年5月22日（土）から11月21日（日）まで、ヴェネチアにあるEuropean Culture Centerにて開催される。

そのほか、日本・ドイツ・イタリアの地球規模の環境・生態系の回復に真剣に取り組む企業が参画するコンソーシアム「JINOWA」を設立。第1弾の活動展開として、JINENを解体して土に還す「TOKOWAKA （常若）」モデルを実施する。