▲Image of the Sydney Modern Project as produced by Kazuyo Sejima + Ryue Nishizawa / SANAA © Art Gallery of New South Wales, 2018
オーストラリア・シドニーにあるニューサウスウェールズ州立美術館は、創設150周年の記念に、新館の拡張工事をスタートしている。
同館の拡張工事は、建築家の妹島島和世と西沢立衛による建築設計事務所 SANAAが設計を手がけている。新館は2022年に完了する予定。
▲Image of the Sydney Modern Project as produced by Kazuyo Sejima + Ryue Nishizawa / SANAA © Art Gallery of New South Wales, 2021
▲Image of the Sydney Modern Project as produced by Kazuyo Sejima + Ryue Nishizawa / SANAA © Art Gallery of New South Wales, 2021
工事に向けた記念プログラムの一環として、毎晩6分間のアニメーションが上映する。オープニングイベントとして、シドニー・オペラハウスとのコラボレーションで、オーストラリアの先住民・アボリジニの女性アーティスト6人の作品を同施設の帆に投影するプロジェクションマッピング「Badu Gili:Wonder Women」が行われている。
▲© the artist. Photo credit: Daniel Boud. Courtesy:Art Gallery of New South Wales and Sydney Opera House
▲© the artist. Photo credit: Daniel Boud. Courtesy:Art Gallery of New South Wales and Sydney Opera House
この「Badu Gili」というイベントは2017年に開始。今回は、同館キュレーターでアボリジニとトレス海峡諸島民のアートを担当するCoby Edgarがキュレーションを手がけ、オーストラリア各地の女性アーティストの作品を織り交ぜている。
▲© the artist. Photo credit: Daniel Boud. Courtesy:Art Gallery of New South Wales and Sydney Opera House
▲© the artist. Photo credit: Daniel Boud. Courtesy:Art Gallery of New South Wales and Sydney Opera House
1854年のユーリカ暴動から、抵抗する金鉱労働者と植民地軍との戦い、2019~2020年に起きた大規模な森林火災、アボリジニ・コミュニティでの日々の暮らし、アメリカのカントリー・ミュージックのスターで慈善活動家でもあるドリー・パートンらスーパーヒーローを描いた空想の世界まで、語り継がれる歴史の物語を生き生きと伝える作品を集めている。
なお、SANAAが設計する新館は、19世紀に建てられた新古典主義の本館建築とは対照的に、明るくて透明感や開放感のある建築になる。各棟はサイトの地形に合わせ、シドニー・ハーバーに向かって階段状に広がっており、コンテンポラリーアートに対応するギャラリーを含め、展示スペースはおよそ2倍になる予定だ。
▲Image of the Sydney Modern Project as produced by Kazuyo Sejima + Ryue Nishizawa / SANAA © Art Gallery of New South Wales, 2021
▲Image of the Sydney Modern Project as produced by Kazuyo Sejima + Ryue Nishizawa / SANAA © Art Gallery of New South Wales, 2021
▲SANAA/妹島和世・西沢立衛 Photo credit:Aiko Suzuki