奈良市元林院町に内藤廣設計の
中川政七商店初の複合商業施設「鹿猿狐ビルヂング」がオープン

▲竣工写真:淺川 敏

中川政七商店は2021年4月14日(水)、同社初の複合商業施設「鹿猿狐ビルヂング(しかさるきつねびるぢんぐ)」を奈良市元林院町(ならまちエリア)にオープンした。

▲中川政七商店 奈良本店 竣工写真:淺川 敏

約126坪の敷地面積に建てられた3階建ての同施設は、建築家・内藤廣が設計。施設内には、旗艦店「中川政七商店 奈良本店」、奈良初出店となる「猿田彦珈琲」、すき焼き店「㐂つね(きつね)」、まちづくりの拠点となるコワーキングスペース「JIRIN(じりん)」を展開する。

▲中川政七商店 奈良本店 竣工写真:淺川 敏

また、中庭を通じて行き来ができる築130年の町家には、「旧 遊中川 本店(中川政七商店 奈良本店)」、茶道ブランド「茶論 奈良町店」、蔵を改装したギャラリー「時蔵」および「布蔵」も併設。

▲旧 遊中川 本店(中川政七商店 奈良本店) 竣工写真:淺川 敏

▲時蔵(ときぐら) 竣工写真:淺川 敏

▲布蔵(ぬのぐら) 竣工写真:淺川 敏

「路地を巡り出会う、触れ、学び、味わう奈良」というコンセプトのもと、この場所でしかできない買い物や飲食、ワークショップなど、さまざまな体験型コンテンツを用意するそうだ。

▲猿田彦珈琲 奈良 鹿猿狐ビルヂング店 竣工写真:淺川 敏

▲㐂つね(きつね) 竣工写真:淺川 敏

▲JIRIN(じりん) 竣工写真:淺川 敏

▲茶論 奈良町店(さろん ならまちてん) 竣工写真:淺川 敏

また、建物については、開放的なガラス窓と周囲の街並みを活かした瓦屋根が特徴的で、その中央には、中庭とそこにつながる新たな路地が創られ、古きよき趣が残る「ならまち」の風景に溶け込んだ新たな空間となっている。

▲竣工写真:淺川 敏

内藤廣は、「まず考えたのは、街並・伝統・現代・近未来を建築として表現する、ということです。屋根を瓦葺きにし、通りに面した軒庇を細かく分節化して、ファサードを街並みと違和感がないように作り込んでいます」とコメント。

▲竣工写真:淺川 敏

さらに、「歴史を紡いできたこの街の一角から、近未来を感じ取れるような「今」という背景を生み出すことができたら、と思っています」と語っている。End