NEWS | サイエンス
2021.04.14 15:20
自動車部品などを手がけるアイシンはこのほど、空気中の水分子を「AIR(アイル)」と名付けた微細な水粒子に変換して放出する技術を開発したことを発表した。
この技術は、住空間の研究から生まれた調湿技術と自動車やオートバイの排ガス処理に使われるカートリッジの技術を組み合わせたもので、空気中の水分子を極小サイズの水粒子に変換することができる。
水粒子の大きさは、一般的なスチーム式加湿器と比べると1000分の1のサイズ。同社の研究によると、変換された水粒子は肌の水の通り道より小さいので、奥の層まで浸透して潤いが長時間にわたって持続する特性を持つことがわかったという。
同社はこれまで住生活関連事業として「睡眠の質向上」に向けた研究を行っており、そこで得られた「健康的な眠りを実現するには適度な湿度環境が必要である」という考察から着想し、2015年より「AIR」の開発がスタート。
今後は「AIR」の特性を生かし、肌の保湿を助けたり、肌のバリヤー機能を改善したりする商品やサービスの提供を進めながら、「AIR」の新たな可能性も追求するとしている。