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2021.04.13 15:10
自然災害が各地で増えるなか、天気をいっそう正確に予測し、気候変動をさらに厳密に分析することで、世界がどのような方向に向かっているのかを研究することはますます重要になっているだろう。
そこでドイツの航空会社 ルフトハンザは、複数の研究機関と共同でユニークなプロジェクトを開始した。それによると、同社が所有する航空機 エアバスA350-900、通称「エアフルト(Erfurt)」を改装して、気候調査を行う「空飛ぶラボ」になるそうだ。
同社でもっとも燃料効率のよい長距離旅客機である「エアフルト」。今回、その胴体下部には吸気口システムが取り付けられ、およそ1.6トンにもおよぶ気候調査ラボができあがった。
民間航空機でありながらも、ヨーロッパ全体の研究機関のために、計器を使った長期にわたる定期的な大気調査を担うことになるという。
その任務は、対流圏界面と呼ばれる高度9〜12kmの領域で、約100種類もの微量ガスやエアロゾル、雲のパラメータを測定すること。気候調査としては、2021年の終わりにミュンヘン発の初フライトを予定している。
また、航空機から得られるデータにより、現在の大気モデルや気候モデルの性能を評価したり、将来の気候に対する予測能力を評価したりできるようになるそうで、こうした気候関連のパラメータは、衛星や地上の観測システムよりも上空において、はるかに高い精度と時間分解能で計測できるとしている。