▲Luceplan/「Illan」©︎Red Dot

ドイツの国際的なプロダクトデザイン賞であるレッド・ドット・デザイン賞は、2021年度の各賞を発表した。大手企業だけでなく、Noah LivingやStudio Mixturaといった新興メーカーも受賞し、デザイン業界に新たな風を吹き込んでいる。

とりわけ今年度は、自動車やロボット、医療技術やパッケージングなど、私たちが直面する課題に解決策を提供し、グローバルな生活水準のさらなる向上のための革新的なプロダクトが勝利を収めたそうだ。

たとえば、エレクトロモビリティの分野では、ボルボのEVブランド「ポールスター2」が最優秀賞「ベスト・オブ・ザ・ベスト賞」を獲得。力強くミニマリストなデザイン、すっきりとした外観やライン、コントラストが評価された。

▲ボルボ/「ポールスター2」©︎Red Dot

オートメーションの分野では、すばやく手頃な価格で住宅を建てる3Dプリンタ「Vulcan」が「ベスト・オブ・ザ・ベスト賞」を受賞。アメリカの「ICON 3D」が「M3 Design」と共同で手がける3Dプリンタで、住まいを失ったり貧困による世界的な住宅危機に多くの住居を提供している。高度な技術を用いつつも、簡単に操作できるのが特徴だ。

▲M3 Design / ICON「Vulcan」©︎Red Dot

▲Shanghai Etopia Building Technology/「Movable Huo-Yan product」 ©︎Red Dot

また、サステナビリティの分野でも「ベスト・オブ・ザ・ベスト賞」受賞作が登場。アメリカのシューズブランド「オールバーズ（Allbirds）」のランニングシューズ「Tree Dasher」のパッケージングは、デザインスタジオ Enlisted Designが手がけた。紙パルプと100％堆肥化できる素材でできており、シューズブランドの哲学にも一致している。

▲Enlisted Design/「Tree Dasher」©︎Red Dot

一方、イタリアの照明ブランド「Luceplan」によるサスペンションライト「Illan」は、薄いフィリグリーにレーザーカットされた柔軟な合板を使用。フラットな状態で輸送できるので梱包材を節約でき、天井に取り付けるときまでコンパクトな形状だ。デザインは、デンマークのZsuzsanna Horvathが手がけている。全ての受賞作品は6月に公式サイトに公開する予定。

▲Luceplan/「Illan」©︎Red Dot