デザイン誌「AXIS」210号の特集は、「超地域密着」。自分たちが住む地域を盛り上げたり、その地域の魅力をデザインの力で伝えることに取り組む「地域密着デザイナー」たちの活動を追いました。今回のAXISフォーラムでは、本特集内「ここにしかない土産物、ここにしかないパッケージデザイン」で紹介したデザイナー陣のうち5名の方に登場いただき、それぞれのお土産のデザインについて、ローカルでデザインすること、また、現在の活動などをうかがいます。なお、トークをリアルに楽しんでいただくために、お得なお土産セットをご用意しました。併せてお楽しみください!みなさまのご参加をお待ちしております。
▲めでたきびだんご(山方永寿堂)岡山県
「現社長が、軸原ヨウスケの弟の友だちだった」ことをきっかけに相談を受け、2016年 から山方永寿堂の全パッケージを手がけるコチャエ。「めでたきびだんご 10個入」(税込550円)は、おめでたいものを詰め込んだ晴れの日の 土産物。鶴や亀、招き猫にダルマなどが賑やかな、“グラフィック折り紙” を同封した遊べるパッケージデザイン。
▲だしブレンド(山本佐太郎商店)岐阜県
2014年、地元の同級生3人で起業した石黒公平。「だしブレンド」(税込1,080円)は、開発者であり「白ごはん.com」を主宰する冨田ただすけの声を、「パッケージを通じて届ける」との意図で制作。「当初、デザインしすぎたパッ ケージでしたが、冨田さんの手書き文字や抽象的なイラストを取り入れて、冨田さんの柔和さを表現しました」。
▲飴ん子(俵屋)石川県
2015年の北陸新幹線開業を受けて、土産物開発が活発化し た金沢。1830年創業の俵屋の「飴ん子(北陸新幹線5周年 記念限定パッケージ)」(税込972円)は、紙製品の企画、製造を得意とする松原紙器製作所ならでは。市の指定保存建造物でもある本店の形状や雰囲気を再現したパッケージは、複雑な形状ながら、トムソン抜き後の貼り加工を一度で行えるよう設計する などコストも抑えた。
▲ラムドラ(梅月堂)鹿児島県
「和菓子のなかでいちばんとんがったものをつくろう」と2016年に発売し、今や新定番の「ラムドラ」(税込324円)。梅月堂のデザインを一手に引き受ける大迫祥一郎は、大学卒業後、 広告制作会社、ベーカリー勤務を経てデザイナーに。「地方のスモールビジネスをアイデアとスキルで全国区に押し上げられることが、ローカルでこの仕事をする醍醐味」。
▲アイスコーヒー(08COFFEE)秋田県
「秋田にもっとコーヒー文化を広めたい。秋田土産がコーヒーだっていいじゃないか!」 というオーナーの気持ちに共感した澁谷和之。このお土産ひとつで秋田を感じられるように、4面に秋田の春夏秋冬の移ろいを描いたアイスコーヒー(500ml 税込630円)。イラストは徳島在住の福田利之が手がけた。画家の藤田嗣治が描いた「秋田の行事」(秋田県立美術館所蔵)へのオマージュを込めて。
第68回 AXISフォーラム
地域密着デザイナーによる連続オンライントーク
「ここにしかない土産物、ここにしかないパッケージデザイン」
- 日時
2021年4月20日 (火) 〜24日(土)毎日18:00 – 19:00に配信
- 参加費
- 無料
- 配信日程
- 4/20(火) 軸原ヨウスケ(コチャエ)
- 4/21(水) 石黒公平(リトルクリエイティブセンター)
- 4/22(木) 橋川貴裕(松原紙器製作所)
- 4/23(金) 大迫祥一郎(code)
- 4/24(土) 澁谷和之(澁谷デザイン事務所)
- 聞き手
- 廣川淳哉(編集者)
- お申し込み
- Peatixよりお申し込みください
※トーク視聴は、配信終了時まで申し込み可能です
※配信URL(Youtube Live)は開催日の前日に、ご登録いただいたメールアドレスに告知ならびにpeatixに掲載します
- 主催
- AXIS
- お問い合わせ
- forum[at]axisinc.co.jp
お土産セット
- 内訳
1. めでたきびだんご(山方永寿堂/岡山県)x 1箱
- 2. だしブレンド(山本佐太郎商店/岐阜県)x 1袋
- 3. 飴ん子(俵屋/石川県)x 1箱
- 4. ラムドラ(梅月堂/鹿児島県)x 2個
- 5. アイスコーヒー(08COFFEE/秋田県)x 1本 常温
- 価格:3,800円(送料込み)
- お申し込み
- Peatixよりお申し込みください
- 締め切り
- 4月12日(月)昼12:00
- ※数に限りがございます。そのため定数に達した場合は、締め切り日より前に申し込みを終了させていただく場合があります。ご了承ください。
- ※お土産は全回共通です。お聞きになりたい日のトークとセットでお申し込みください。
プロフィール
<ゲストスピーカー 敬称略、五十音順>
石黒公平(いしぐろ・こうへい)リトルクリエイティブセンター
1985年岐阜県生まれ。2014年に同級生3人で株式会社リトルクリエイティブセンターを創業。主にグラフィックデザインを担当。
大迫祥一郎(おおさこ:しょういちろう)code
1977年鹿児島県鹿児島市生まれ。大学卒業後、広告制作会社、製パン会社の勤務を経て2008 年 企画事務所「code」を設立。コピーライティング、CM 制作、デザイン、ブランディングなど、クリエーティブ・ディレクション中心の仕事を行う。2014 年6月に[株式会社code]として法人化。
軸原ヨウスケ(じくはら・ようすけ)コチャエ
1978年生まれ。デザイナー。こけしをはじめ、郷土玩具に興味を持つ。2003年 “あそびのデザイン”をテーマに武田美貴とともにデザインユニットCOCHAE(コチャエ)を結成。新しい視点を持った玩具や雑貨の開発、商品企画、展示やWSなど 幅広い活動を行う。著書に 『妖怪おりがみ』 (講談社、2008)、『カワイイヲリガミ細工』(誠文堂新光社、2016)など多数。折り紙パズル「ファニーフェイスカード」がグッドデザイン賞受賞(2008)。『トントン紙ずもう』(KOKUYO、2012)グッドトイ2013選定。「YAMA COFFEE」(ONSAYA、2015)、「紅だるま」(佐藤紅商店、2017)がアジアの優れたパッケージデザインに贈られるTOP AWARDS ASIAを受賞。
▲イラスト:犬ん子
澁谷和之(しぶや・かずゆき)澁谷デザイン事務所
1980年秋田県美郷町(旧仙南村)生まれ。宮城大学事業構想学部デザイン情報学科空間コース(建築専攻)卒業後、東京の総合広告代理店での勤務を経て2009年4月に「澁谷デザイン事務所」として独立。商業デザイン、店舗ブランディング、イベント企画および、エディトリアル(秋田県発行フリーマガジン「のんびり」編集・デザイン)などを中心としたデザインを主に手がける。ここ最近では、地域の言い伝えや歴史・伝説などの物語を形にした郷土玩具「百目木人形(どめきにんぎょう)」の制作などにも挑戦中。Blog「泣いた“なまはげ”の天気読み」
橋川貴裕(はしかわ・たかひろ)松原紙器製作所
アートディレクター / パッケージディレクター。1977年 石川県生まれ。1998年 国際デザインカレッジ卒業。2011年 株式会社マツバラ企画室入社。2012年 金沢ADC 2012グランプリ受賞。
<聞き手>
廣川淳哉(ひろかわ・じゅんや)
編集者。雑誌や、雑誌以外でも幅広く活動中。2021年夏、おしゃれなガチャガチャを発売予定。