▲銀座・中央通り正⾯から⾒るSHISEIDO THE STORE WINDOW GALLERY
Photo : Nacasa & Partners

東京・銀座にある資⽣堂の総合美容施設「SHISEIDO THE STORE」では、現代美術家とともに1階ウィンドウギャラリーの制作を⾏っている。

2021年3⽉18⽇（⽊）からは、建築家の妹島和世が⼿がけているプロジェクトの建築模型を素材にした初めてのウィンドウディスプレイを公開している。今回は特別に、写真家のホンマタカシが、昼間の銀座で、繊細なウィンドウの建築模型を撮影してもらった。

▲Roof Study Model, Scale 1:100 Kagawa Prefectural Gymnasium, Kagawa Japan, SANAA
Photo : Takashi Homma

▲Roof Study Model, scale 1:100 Puyuan Design and Event Center Puyuan, China, Kazuyo Sejima & Associates
Photo : Takashi Homma

▲Roof study model, scale 1:50, SANAA
Photo : Takashi Homma

この作品は、2021年ウィンドウギャラリーのテーマ「美・化粧・銀座」を表現するもので、昨年から続くコロナ禍の空気感に前向きな流れをもたらし、街⾓でウィンドウを⾒る⼈に「発⾒する」「驚く」「⾯⽩がる」など、開放的な感情を揺り起こす試みとなっている。

建築において公園のような場所を作りたいというのが、妹島が活動初期から⼀貫して持つ思いだという。公園には⾊々な⽬的をもつ⼈がいて、その関係は柔らかく、皆がそれぞれ違いを尊重しながら、⼀緒にそこにいるのであり、開かれた空間を共有して、それを⾃然に受け⼊れ感じることになる。

▲FORM OF LIGHT floor stand light, prototype, Kazuyo Sejima, YAMAGIWA/Hommage to Frank Lloyd Wright 2019
Photo : Nacasa & Partners

▲Roof study model, scale 1:50, SANAA
Photo : Nacasa & Partners

こうした妹島の特徴のひとつである「開かれた建築」は、プロダクトでも建築でも「絶対こう使いなさい、こう⾒なさい」というよりも、「こう使ってみても⾯⽩い」とか「こういう⾵にも⾒える」など、使う⼈・⾒る⼈が⾃分なりに⾃由な関係性を楽しむことができるデザインをもつ。

これらの作品を銀座の街の⼀⾓に展⽰することは、妹島の美意識とあいまって、⾒る⼈を明るい気持ちにさせるだろう。