デンソーウェーブは、デンソーロボットをAIでリアルタイムに制御する汎用ソフトウェア「AI模倣学習」を2021年4月1日（木）から出荷開始する。

このソフトウェアは、ロボットの動きと複数のセンサーの情報をAIが学習することにより、プログラミングによるロボット制御が難しかった作業者の勘やコツなど、経験に頼った作業の再現を可能にするものである。

まず、模倣させたい動きをロボットにさせて、センサーやカメラで「ロボットの動き」と「環境・状況変化」をトレーニングデータとして取得。UI画面のボタンを押すだけで、集めたトレーニングデータから推論モデルを生成してくれ、現在の環境・状況からAIが未来の動作を推論、動作命令を発行してロボットを動作させるという。

このソフトウェアの核となるAIは、米Google出身のエンジニアが設立したAI企業「integral AI」が開発。1台の産業用パソコンで周辺機器からのデータの収集・学習・推論のすべてが完結するなど、構成はシンプルで、導入時の初期費用が低減できるそうだ。

さらに、従来のAIシステムのような学習のための都度費用や回数の制限もなく、自由に推論モデルを構築。これにより、専門のAIエンジニアに依頼しなくても、ユーザー自らがPoC（概念実証）を実施し、トレーニングやスキルの習得が可能になるとしている。