NEWS | インテリア / ビジネス
2021.03.29 15:00
首都圏を中心に数多くの商業施設を展開する丸井グループでは、駅前で利便性の高い立地に多くの物件があるという。しかし、店舗の営業時間外はこれらを充分に活用してこなかったそうだ。
そこで、佐藤オオキが率いるデザインオフィス nendoは、店舗の一部をシェアハウスにリノベーションすることで、昼と夜で用途転換して空間を共用することを考え、そのデザインをを担当した。
東京都武蔵野市の丸井吉祥寺店内に直結したシェアハウスは、吉祥寺駅から徒歩2分の場所に位置しており、2~4階に7~12m2とコンパクトな43室を設け、その分共用部を充実させた。
居住者は、井の頭公園の眺望が楽しめるテラス付きのキッチンダイニングスペースや、店舗の従業員用休憩ラウンジを自由に使えたり、店内での優待サービスが受けられるという。
また、1Fにはイベントスペースとしても使えるランドリールームを用意しており、居住者以外もコインランドリーとして利用することができる。
冷蔵庫などの基本的な家電や家具はできるだけ標準装備しつつ、部屋の要素をできるだけシンプルにすることで、ミニマルな暮らしを提供する。
さらに、引っ越し時には、店舗の倉庫などでよく見かける「折り畳み式コンテナ」が荷物を移動するのに利用でき、そのまま家具として使えるほか、使わない時は畳んでおくことができる。
このように、「マルイと暮らす」シェアハウスであることから、名称は「MARUI TOCLUS (マルイ トクラス)」に決定。
ロゴは「01(=マルイ)」+「ト」+「家形(=暮らし)」を掛け合わせたデザインとし、家形は完結させずに店舗に対して大きく開き、反対側も少し開くことで、居住者同士や近隣住民が行き来する様子を表している。
建物のファサードや室内のカーテン・クッションといったファブリックのパターンは、さまざまな形の間取り(暮らし)が集まるイメージとし、家形をモチーフにした家具や照明器具もオリジナルでデザインしている。