NEWS | サウンド
2021.03.17 15:06
音や視覚的要素、物理や数学的なアプローチを用いて、人間の知覚能力やテクノロジーの臨界点に挑むような作品をさまざまな形態で発表し続けている作曲家/アーティストの池田亮司。
このたびcodex | editionから、オーディオヴィジュアルインスタレーションの音源を集めた「music for installations vol.1」を2021年3月26日(金)に999部限定でリリースすることになった。
池田が長期的に取り組んでいる不可視なデータを知覚化するプロジェクト「datamatics」シリーズから「data.tron」や「data.flux」、あらゆるデータをバーコードと0と1のバイナリパターンに変換して見る者を激しい明滅の渦に巻き込む「test pattern」シリーズより、ニューヨーク・タイムズスクエアのビルボードをジャックした「test pattern [times square]」など、貴重な音源を自ら厳選・編集して計7曲を収録。
また、今回は「music for installations」シリーズの第1弾として発売され、今後vol.2とvol.3がリリースされる予定。
池田のインスタレーション作品ではつねにサウンドとイメージの同一性が保たれているが、同作ではそれらがひとたび離れ、サウンドに焦点を当てることによって、池田の音が生み出す精細で複雑な構造の美しさがより際立っているという。
また、CDとセットになった96ページのブックレットには、収録曲の作品図版を多数掲載しており、アーカイブとしても魅力的な一冊に仕上がっている。同レーベルから発売された前作「music for percussion」(2018)のジャケットデザインを継承しているそうだ。