それほど広くない部屋にゲストを何人か着席させたいとき、人数分だけの椅子を用意するのはなかなか大変だ。その点、ベンチがあれば、たくさんの人が一度に座れて便利だといえるかもしれないが、長さを調節することができず、かさばってしまうのが難点だ。

そこで開発されたのが「Spielbein」というチェアである。デザインしたのは、ドイツ・ケルンのデザインスタジオ VOSDING Industrial Design。

このチェアの特徴は、脚の部分が片側は垂直、もう片側は斜めになっていること。片足を開いてリラックスして立っている人をイメージさせるデザインで、この斜めになった脚を隣りのチェアの垂直の脚に差し込めば、一続きのベンチのようになるのだ。

座面は斜めの脚に合わせて横に伸びており、椅子が隣り合わせたときにできてしまう隙間を埋めてくれる。

背もたれがあるので独立したチェアとしても使えるが、ベンチのように並べておけば、自分は移動しないでも、近くの席をほかの人に勧めることができる。