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2021.02.19 17:20
京都で5代にわたり竹林の育成整備から製品製造までを一貫して手がける老舗竹材店 竹定商店は、竹の未知の可能性を探求するプロジェクト「MICHIKU」を展開している。
このプロジェクトでは、デザイン性の高い竹内装材の実験に続き、第2弾として今回、放置竹林再生をテーマとして本格的な事業性と公益性を両立する事業「MICHIKU-竹コミュニティ事業」を開始する。
近年、全国各地で放置竹林が増加しており、周辺の生態系を破壊するなど社会問題となっているという。それでも、昨今はむしろ原竹の供給不足が深刻化しているそうだ。それは、「伝統文化がもつストーリー」という付加価値が近年注目され、デザイン分野で成長しているからだとされる。
そこで同社は、京都府広域振興局、南丹市、京都商工会議所と連携して、生産者を育成し、山間地域の放置竹林を再生することで、「良質な竹の安定供給」、「放置竹林問題の解決」「山間地域の所得創出」を実現することを目的とした同事業を構想。
まず、竹定商店が加工適性等に合致するための造林・育成・伐採ノウハウを提供し、次世代の伐り子を育成する。
さらに、産出された原竹は、安定した需要を背景に持つ同社が適正価格で全量の買取りを行い、品質・サイズに応じた製品に加工して販売する。また、竹加工時に排出された竹粉は、同社の流通背景を通して土壌改良剤や保湿剤として農家が消費する仕組みとなっている。