NEWS | 建築
2021.02.04 17:00
米Amazonは、バージニア州アーリントンで計画されている第2本社ビルの設計案を公開した。
建築設計事務所 NBBJが手がける設計案では、都市の風景に自然を組み込みながら、スタッフがユーザーのために働くユニークでサスティナブルな環境を構築。オープンでアクティブなスペースを設けることで、人々は自然に近づくことができ、さらなるイノベーションとクリエイティビティが育まれることが期待されている。
新しいオフィススペースは22階建てのビル3棟からなり、コラボレーションや自然の光、自然とのたえまない交流を第一に考えたスタッフ向けのワークスペースを設置。
サイトはウェルビーイングやエクササイズ、スタッフの幅広い働き方、そして地域社会との強固なつながりを生み出すもので、周囲から切り離されたスタッフのためだけのスペースではなく、人々を結び付けるエリアとなる。
シアトルにあるAmazon本社は「The Spheres」と呼ばれ、自然とつながろうとする人間本来の欲求である「バイオフィリア(biophilia)」という概念をもとにしている。二重らせん構造のアーリントン本社もまた、人々をひきつけ活力を取り戻すというコンセプトをベースにしているという。
この二重らせん構造は自然の美しさを体現するものだが、その外観だけでなく、バージニア州のブルーリッジ山脈にある植栽を使った、らせん状に伸びる2つの遊歩道を備えた二重構造にもなっている。
また、イノベーティブなテクノロジーがアートとサイエンスの交わるところから生まれることもあり、アーティスト・イン・レジデンスプログラムも計画。地元のアーティストとスタッフが協力して、建物内の自然にインスパイアされた作品を手がけることになるそうだ。
屋外には、全体で2.5エーカーを超える公共のオープンスペースがあり、円形劇場では、野外コンサートやファーマーズマーケット、映画の上映イベントを行える。森の木立は、暑い日に日陰をつくりリラックスする場所を提供する。
配送や搬入のための車両はすべて地下を走るようにして、サイト全体が安全で快適な歩行者環境を作り出すほか、自転車専用レーンを設けることで、気兼ねなく自転車通勤を楽しむことができる。