NEWS | 建築
2021.02.02 18:00
ノルウェーの最南端、Lindesnes(リンデスネス)に水中レストラン「Under」がある。
設計は建築設計事務所 スノヘッタ(Snøhetta)が手がけた。海水と汽水が存在する豊かな生物多様性のある場所で、海洋生物の研究センターとしても機能する。
ノルウェー語で「Under」には「下」と「驚異」の2つの意味があるという。海に半分沈んだ建築で、長さは34m。モノリシックな外観で、水面下5mの海底に置かれたような格好をしている。
外装はコンクリート製でざらつきがあるので人工リーフとしても機能し、貝や海藻も育つのだとか。また、荒れ模様の海にも耐えられる設計で、海のなかの潜望鏡のようにレストランの大きな窓からは、季節や天候の変化が楽しめる。
レストランの席数は35〜40で、厚さ50cmのコンクリート壁でしっかりと保護されている。ミシュランのトップレストランで経験を積んだ16人の国際的な料理人が、地元産の上質の食材で一流の料理を提供。さらに、野生生物の持続可能な捕獲も行うようだ。
風景と海、海上と海底といったコントラストが活かされたプロジェクトで、陸と海のあいだの絶妙な環境バランスを強調した、責任ある消費という持続可能なモデルを提案している。