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2021.01.28 14:15
東京大学先端科学技術研究センターは、資生堂、住友商事、ソニー、日本たばこ産業、マツダ、ヤマハ、ヤマハ発動機、リクルート、BLBG(ブリティッシュ・ラグジュアリーブランド・グループ)と共同で、「先端アートデザイン社会連携研究部門」を設置したことを発表した。
この研究部門では、世界を先導する企業と東大先端研の研究者、およびアートデザイン領域の第一線のプロフェッショナルが分野横断的な研究グループを結成。多様な視点から生み出されるアイデアをスピーディに社会実装しながら、これらの複雑化する社会の諸問題にバランスよく立ち向かえる未来の人材育成を目指すそうだ。
たとえば、人間中心の個の解や、「差」を求める西欧思想をベースとした科学技術の発展は、同時に私たちの住む社会環境や自然環境において、さまざまな精神的・身体的なストレスや環境破壊などの歪みをもたらすとされる。
これらの諸問題に対し、「Nature-Centered(自然主義)」の概念を新たに掲げ、さまざまな研究領域の考え方を統合した「和」のクリエイティビティを発揮することで、自然と社会のバランスよい問題解決につなげたいとしている。
プロジェクトは、研究部門内に開設するデザイン、アート、デザインエンジニアリングの3つのラボを横断する形で推進。
デザインラボは、20年以上に渡りイタリア・ミラノを拠点に活動するデザイナーの伊藤節・伊藤志信が、アートラボは東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートマスターでイオリニストの近藤薫が、デザインエンジニアリングラボは、TANGENTの創業者でデザインエンジニアの吉本英樹がそれぞれ中心となり、東大先端研所長で生命知能システム分野教授の神崎亮平が部門の研究統括を担うことになっている。