「心・技・体・知・徳」の5大原則を兼ね備える
大学スポーツ協会のロゴデザイン

▲Photographer:Akihiro Yoshida

佐藤オオキが率いるデザインオフィス nendoが、一般社団法人 大学スポーツ協会(UNIVAS)のロゴデザインを担当している。

UNIVASは、大学スポーツ界の振興を目的に、米国のNCAA(全米大学体育協会)のように各大学・各競技を横断的に統括するために設立された組織。各大会の運営サポートと表彰のほか、ルールの制定や広報活動、さらにはスポーツ施設の整備や指導者の養成まで多岐にわたり、学生・大学・競技団体等を支援することを事業内容としている。

デザインしたUNIVASのロゴは、大学の校章などに多く用いられる「盾型」をベースに、その内部を大学生の「大」の字で5分割。その分割された空間にUNIVASが掲げる「心・技・体・知・徳」の5大原則をそれぞれ表現した。

▲Photographer:Akihiro Yoshida

「心」は規律や整った精神性を表す「規則的に並ぶロウソクの炎」とし、「技」は戦略やスキルの象徴としての「チェス盤」をイメージ。「体」は勇気と強靭な肉体をもつ「ライオン」、「知」は学問を象徴する「書物」で、「徳」スポーツマンシップと平和の象徴の「鳩」を採用。複数のメッセージが凝縮された、和と洋、伝統と若々しさを兼ね備えたロゴデザインを目指したという。

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

また、毎年度末に16種類の賞が授与される際に手渡されるトロフィーやメダルは、ロゴの形状をそのまま押出し成型したアルミニウム材を切り出して製作。

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

トロフィーは、最優秀賞は300mm、入賞者は210mmの長さにカットしたもので、これをさらに薄くスライスしたものにリボンを通すとメダルになる。それぞれ異なるものを贈られても、全員「同じもの」をもらっているという仕掛けだ。

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

このように、「ひとつの存在」の一部をみんなでシェアする感覚を通じて、過去・現在・未来へと受け継がれていく「伝統」と、個人だけでなく他のチームメンバーや指導者、たくさんのサポーターとの「一体感や絆」による成果を称えることを表現したそうだ。End

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida